原科幸彦学長が2001年に発表した論文が、このたび、国際的学術雑誌『Built Environment』の50周年記念号に再録されました。日本人では原科学長のみとなります。この記念号では、同誌掲載論文の1,000本以上の中から選ばれた14本が収録されています。
再録された論文「A New Stage of EIA in Japan -Strategic Environmental Assessment-」は、日本における戦略的環境アセスメント(SEA)の導入を展望したもので、当時の国内外の状況や今後の可能性を詳細に論じた先駆的な研究です。EIAとは現在行われている通常の環境アセスメントのことで、SEAは新しいアセスメントです。この論文は日本の環境政策における重要な一歩を示し、SEAは現在新たに注目されています。
『Built Environment』誌は環境分野の研究において伝統ある学術雑誌で、関連分野における掲載論文の引用数などでも一定の評価と影響力を持っています。50周年記念号に収録された14本の論文はSustainability and the Environment、Urban Design、Inclusion、The Compact City、Technology、Regional Perspective、Transportの7つの分野に分類されており、原科学長の論文は「Sustainability and the Environment」の分野で選ばれました。
原科学長は「今回の再録は大変光栄であり、研究者として非常に嬉しく思います。一方で、気候変動や生物多様性、プラスチック汚染など、現在の環境問題に対する取り組みの課題も強く感じています。これらの政策や計画の選択にはSEAが効果的です。本論文が未来への新たな一歩を考える契機となれば幸いです」とコメントしています。
『Built Environment』誌の詳細についてはAlexandrine Pressの公式サイトをご参照ください。
URL:https://www.alexandrinepress.co.uk/built-environment
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