最新情報 2018年度下期

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国際教養学部の1年生が11月18日(日)~20日(火)の日程で鹿児島県奄美大島を訪れ、フィールドワークを実施しました。入学式直後のマレーシアでの「海外フレッシュマンキャンプ」に続くこの国内フィールドワークは、独特の自然の中で育まれた文化が残る奄美で、日本をより深く理解するために行われました。

研修1日目は、成田空港にてLCCについて学修するため、バニラ・エア株式会社を訪問。
顧問である石井知祥氏よりLCCの取り巻く環境、事業展開、バニラ・エア就航後の奄美大島交流人口の変化、経済効果について講演をいただきました。奄美大島に到着後、研修拠点となる鹿児島県奄美パークで文化・自然について学修を行いました。その後、島唄の演奏と解説に耳を傾け、旧暦の8月に五穀豊穣と集落の繁栄を祈り捧げる「八月踊り」に参加し、込められた思いや背景などの理解を深めました。

フィールドワークin奄美
フィールドワークin奄美
フィールドワークin奄美

研修2日目は奄美大島各所で文化、産業、自然について理解を深めました。伝統工芸品として有名な大島紬の工房見学や染色体験、マングローブ原生林ではカヌーに乗り河を下り、汽水域に自生するマングローブの観察を行いました。島固有の植物や生物の多様性を自らの目で確認し、奄美の特異な自然も体感する貴重な機会となりました。さらに海洋展示館では、奄美市世界自然遺産推進室長の藤江俊生氏に、世界自然遺産登録に向けた現状や課題について講演をいただき、学生たちからはたくさんの質問が出ていました。

フィールドワークin奄美
フィールドワークin奄美
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研修3日目は奄美パーク田中一村記念美術館にて、奄美の自然、文化をテーマにした川柳コンテストを実施しました。奄美市文化協会長、奄美大島観光協会長らが審査員として参加し、1年生81名が詠んだ川柳より優秀賞を5点選出しました。川柳は出発前に事前講義を受けたこともあり、“滑稽(ユーモア)、うがち(発見)、軽み(リズム)”など、川柳らしいの表現豊かで、奄美での体験や講演内容が含まれた句が多くみられました。

フィールドワークin奄美
フィールドワークin奄美
フィールドワークin奄美

研修終了後には、現地で行った調査やインタビューをもとにポスターセッションを実施しました。A0サイズという大判ポスターに研究成果をまとめ、懸命にプレゼンする学生たちの姿は、来校中のマレーシアの大学関係者など、多くの人々に感銘を与えました。学長もいらしてくださり、熱心に 耳を傾けてくださいました。自ら行った調査を再確認すると同時に、他班が行った調査方法と結果を考察し、さらなる理解へとつなげました。

フィールドワークin奄美
フィールドワークin奄美
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入学直後、マレーシアでの「海外フレッシュマンキャンプ」で海外から日本を見つめた学生たちは、日本国内でも独特の生態系を持つ奄美の自然に育まれた歴史や文化に触れ、日本とは何かを考察するアクティブ・ラーニングとなりました。

フィールドワークin奄美

優秀賞

奄美市文化協会賞
「下の名は 心と心を つなぐもの」佐久間 志帆(市川東高校出身)
奄美大島観光協会賞
「民謡も 若者いれば クラブかな」井上 貴浩(大手前高松高校出身)
奄美大島賞
「危険です 夜出歩くと ホンハブが」宇貫 和奏(千葉聖心高校出身)
学生賞
「島唄は 愛を伝える 恋歌(ラブソング)」長尾 嶺太朗(市原八幡高校出身)
教員賞
「白い布 泥で染めれば 土産品」佐藤 拓海(松戸国際高校出身)

受賞学生の声

受賞学生の声

奄美研修は行くだけではなく、自分たちで決めたテーマについて事前によく調べ、現地調査により本当の奄美を知ることができました。そしてポスターセッションでより理解を深めました。大変なことも多かったですが、日本を再認識できるよい研修にすることができました。特に川柳コンテストでは日本の伝統文化を使い、奄美を表すという難しい内容ではありましたが、より奄美を考えるきっかけになりました。私は下の名前を重んじるという本州にはあまりない文化を伝えたいと考えました。お互いを想い合う「結(ゆい)の島奄美」を表現することができ、嬉しく思います。

奄美市文化協会賞:佐久間 志帆

川柳コンテスト審査員

越間 得晴様 奄美大島観光協会長 
山元 孝子様 奄美市文化協会長
花井 恒三様 元奄美市総務部長