学長コラム

本学の取り組みや教育活動、学生たちの活躍などの最新情報を中心に、時折、原科学長の研究テーマである参加と合意形成、環境アセスメントに関連した話題もお届けします。

皆さま、こんにちは。千葉商科大学学長の原科幸彦(はらしな さちひこ)です。
今号より「学長コラム」を発信します。本学の取り組みや教育活動、学生たちの活躍などを中心に、時折、私の研究テーマである参加と合意形成、環境アセスメントに関連した話題も皆さまへお届けできればと思っています。どうぞおつきあいください。

さて、今年3月の学長就任時に、本学の基本戦略を示した「学長プロジェクトプラン」は、このレターでも紹介しました。学内では、この4つの学長プロジェクトが着実に進み始めていますが、このコラムでは数回に分けて、これらのプランについて説明していきたいと思います。

今回は、まず、1つ目の「アカウンタブルな経済社会システム構築への貢献」です。これは、大きく2つに分けて取り組みます。ひとつは本学の強みである「会計学(Accounting)」の新たな展開をはかり情報化社会をリードするというもの。もうひとつは、Accountingの社会的役割は、意思決定過程の透明性を確保し、事業活動の説明責任 (Accountability)を果たす点にあることを、本学が実践すると共に情報発信してゆくというものです。

本学は会計学を教育の強みとして、公認会計士や税理士といった会計の専門家を輩出しています。1950年の大学設置認可以来、大学教育に簿記・会計を正課として取り入れ、会計学のパイオニアとして、変化する社会の要請にも対応した実学教育を実践してきました。学生たちも、全国の大学が参加する簿記大会で数年連続でチャンピオンになるなど、素晴らしい成果をあげています。

会計は正しい情報を伝えて判断の材料を提供するという重要な役割を担います。また、企業等の監査あるいはマネジメントの材料であると同時に外部チェックにも使うといった両面の使われ方があります。その会計も、従来は人間の手によって行われてきましたが、時代がシフトし、これからはコンピュータ技術の活用により進化することが求められてきます。このプロジェクトでは、商科大学として、これからの情報化社会に対応した新しい会計の在り方を考え実践していき、この分野における日本のセンターを目指すというものです。これまでの教育の土台があるからこそ、目指せることだと思います。

次回は二つ目のプロジェクトである「CSR(USR)研究と普及啓発」についてお話ししたいと思います。