カリキュラムポリシー(基盤教育機構)

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)

本学では、創設者・遠藤隆吉が唱える「治道家」(大局的見地に立ち、時代の変化を捉え、社会の諸課題を解決する、高い倫理観を備えた指導者)としての基盤を形成するため、全学部の学生が共通に学ぶ「CUC基盤教育科目群」を設ける。
CUC基盤教育科目群では、主として、ディプロマ・ポリシーに定める「幅広い教養」及び「高い倫理観」を身に付けるため、次のとおりカリキュラムを編成し実施する。

本学の建学の趣旨・精神を学び、本学の学生としての基礎を修得し自立心と自立力を育てる「CUCベーシック科目」、倫理観やSDGs、情報化対応を含めた幅広い教養を身に付ける「共通教養科目」、多様性を理解しコミュニケーション力を養う「三言語科目」、生涯にわたる健康管理や金融リテラシーなどの人生100年時代を豊かにするための基礎的知識を養う「生涯ケア科目(健康管理、キャリア)」を設置する。
また、学部の垣根を超えた全学的な教育を実施するため、学部横断のクラスを編成し、多様な学生間の交流ができるようにする。大学で学ぶことの意義や学生自らがキャリアを考え、学修への動機づけを図り、大学生としての学び方を修得する初年次ゼミを設置する。

CUCベーシック科目

CUCベーシック科目では、高い倫理観を備えた「治道家」を目指すという建学の精神を修得させ、さらに自立的に研究を進め、その成果を大学生レベルのレポート・論文執筆、プレゼンテーションなどの形で表現するための基礎を段階的に身に付けさせる。自立的な研究については、文献やデータの入手のために図書館やインターネットの活用を通じ、入手した文献やデータを解釈するための思考の型の基礎を学ばせる。その上で、論文の構造と作法を学ばせ、実際に特定の研究目的に基づいた論文の作成を体験させる。以上を通じて、大学4年間の学びの基礎的なアカデミックスキルを修得させる。
また、自分自身の目的・目標に基づき学びを自分で組み立てていく姿勢を身に付けさせるため、大学4年間の学びを具体的に自分で組み立てさせる。さらにその先の自分の未来における目標から位置づけと評価をし、大学卒業後も自立的に自分の学びを組み立てて、成長し続けることができるように、主体的な意識と動機づけを体験的な学びから学修させる。その際、一人ではなく、チームで知的アウトプットをする力を身に付けさせる。体験的な学びにより現実の社会に触れさせ、自分自身の未来の目標やキャリアそのものについても明確化するきっかけも与える。

共通教養科目

社会から必要とされる知識・技能が目まぐるしく変化し、今後の方向性を予測するのも難しい時代にあって求められている「新しい教養」を身に付けることを目指す。学部学科の専門教育の素地となる科目を学ぶと同時に、専門以外の多様な学問の入門的な内容にもなるべく多く触れ学ぶようにする。多様な学問に触れることで、大学卒業後のキャリアの中で、自分が必ずしも専門としてこなかった学問の知識・技能についても必要となった時に、どのように学べばよいかを把握し、自分で新たに学びを開始することができるようになっていることを目指す。以上の趣旨の下、人文科学、社会科学および自然科学の3領域からなるカリキュラムを編成する。さらに、建学の精神に基づき、社会の諸課題に対して自分事として捉え解決しようとする倫理観と、それを実現する能力を身に付けるために、文理横断的な学修を提供する倫理・SDGsの科目群も同時に設置する。

三言語科目

世界的規模でのヒト・モノ・カネ・情報の移動が活発化しているグローバル化した世界において、ヒトとヒトの間のコミュニケーションのツールとしての外国語の運用能力(「自然言語」)に加え、情報を受け取り発信する媒体に対する理解と運用能力(「情報言語」)、モノ・カネの移動・交換に対する理解と運用能力(「会計言語」)が重要になってきており、これら三言語の科目群を設置する。

(自然言語)
実社会で多様な言語文化を背景とする人々と協働する上で、外国語及び母語による異文化間コミュニケーション力が重要になる。その基盤となる外国語運用の普遍的な知識・技能を身に付け、コミュニケーション力の土台を作るための必修外国語科目、そして国際理解や異文化対応も含めた実社会で使えるコミュニケーション力を培うための選択科目群からなるカリキュラムを編成し、初年次より実施する。

(情報言語)
大学生活のみならず、実社会で働く上で基盤となる情報通信・データ処理・デジタル技術に関する基礎的な知識・技能を修得するとともに、情報社会において必要となる情報やデータを正しく扱う行動規範(情報倫理)及び情報セキュリティの素養を身に付けるためのカリキュラムを編成し、初年次より実施する。

(会計言語)
会計リテラシーを学修し、その役割さらにはアカウンタビリティの重要性を理解することで倫理観を養うとともに、事例から会計情報を入手し活用する能力を身に付け、ビジネス社会において活用するための実践的な学びへと誘う科目を設置する。

生涯ケア科目

生涯ケア科目は豊かな人生を歩むために、健康、キャリア形成、マネープランについて知識を身に付ける科目群である。

(健康管理)
学修の基盤となる心身の健康を獲得するとともに、生涯にわたり自身の健康を管理するための基礎的な知識や技能を身に付けるためのカリキュラムを編成し、初年次より実施する。
また、スポーツ活動に内在する4つの経験(自己開示、他者協力、挑戦達成、楽しさ実感)を通じ、「治道家」に求められる諸能力の獲得を目指す授業を展開する。

(キャリア)
変化の激しい現代社会において、ライフスペース、ライフステージの変化に合わせて自分の価値観、強みを活かしキャリアを形成するための知識と能力を身に付けるために段階的かつ多様なカリキュラムを編成し実践する。自分の適性を知った上で、働く際に必要とされる知識・スキル・姿勢を身に付ける機会を設けるとともに、大学生活、その後の人生における成長のためのプランづくりを行う。
また、豊かな人生を築くためにはライフプランが求められる。その実現のために、早い段階で基本的なマネープランに関する基礎知識の修得と倫理的理解が必要となる。これらを実践し人生に生かしていく能力を身に付けるための必修科目を設置する。

アドバンストプログラム

分野を超えて学ぶことでより価値を生み出す先端的な領域に対し、体系立てて学ぶことのできるアドバンストプログラムを設置する。

(グローバル分野)
グローバル化が進み、多様な言語・文化的背景を持つ人々と理解し合い、自他の違いを尊重しながら協働できる「多文化共生力」がますます重要になる。各学部で学ぶ専門知識・技能を幅広い場で活かせる「多文化共生力」を身に付けるために、国際語としての英語を用いたコミュニケーション力の養成に力点をおく科目群と、歴史・政治・文化・宗教的背景についての知識・理解力・考える力の養成に力点をおく科目群を設置し、各自のニーズに合わせて学びを深められるカリキュラムを編成する。

(情報分野)
情報・データサイエンスの知見を用いて人文・社会科学分野における研究・分析を行うにあたり、必要な知識を身に付けるためのカリキュラムを編成し、実施する。
具体的には、統計学、数学、情報処理、プログラミング、AI、データサイエンスに関する科目群を設置する。 人文・社会科学が取り扱う様々な領域においてデータに基づく分析ができるように、コンピュータを用いた演習または講義形式にて実施する。

(キャリア分野)
100年に一度の変化が毎年起こる時代、ロールモデル像が更新され続ける時代を生き抜くためのキャリア観、スキルとマインドを育てることを目的として科目を設置する。具体的には「業界・企業を知る」「社会を知る」「自分を知る」「ロールモデルと出会う」「圧倒的 な成長を実現する」と領域を分けて、それぞれに対応した科目を設置する。良質な体験を提供し、本学卒業後の進路の多様化の実現を目指す。

上記の各科目で身に付く知識・技能等をシラバスに記載し、シラバスに記載された評価方法・基準により学修成果を評価するとともに、科目間の関係性を可視化し、学生が体系的に履修・学修を行えるようにする。また、社会の要請及び学生のニーズに基づき、定期的なカリキュラムの点検及び見直しを行う。