会計プロフェッションコース:Vol.5

プロフェッショナルとしての判断を行う際に、大学院で学んだ考え方が生きています。

藤代尚子さん

藤代尚子さん
会計コース 2007年度3月修了
(現:会計プロフェッションコース)

会計ファイナンス研究科を選んだきっかけやポイントはなんですか?

会計専門職大学院において修士号を取得することにより、公認会計士資格試験の一部免除が受けられるため、元々公認会計士の資格試験の受験を考えていた私にとって、会計専門職大学院に入学することは効率的な手段だと思いました。そして、多々ある会計専門職大学院の中で本学科を選んだのは、実務家教授による指導体制及び社会人学生が多く在籍している点がポイントとなりました。

学んでみて、気づいたことや変化したことはなんですか?

勉強に対する考え方が変わりました。テキスト上の理論だけでなく、理論がどのように実社会に適用されているのかを知ることにより、実際に社会人経験の無かった私でも具体的に想像することができるようになり勉強が楽しくなりました。

公認会計士の試験勉強で大変だったことはなんですか?

試験範囲の分量が多いことです。試験範囲の端から端まで些末な論点までも含めて網羅的に取り組もうとして、大変な上に到底網羅できず受験失敗しました。些末な論点まで取り組むことも必要でしょうが、まずは幹の部分や基礎を固めることが大切だとわかりました。

先生方のご指導はどうでしたか?

先生方は、大学院の授業を通して、理論の幹の部分、核となる部分をご教授いただきました。そのおかげで、資格試験勉強で躓いた些末な論点に囚われて全体を把握できない状態から、重要な理論の根幹を理解しそこから各論点へ派生して考えることができるようになったと思います。

在学中は、仕事や時間のやりくりなど、どんな工夫をされていましたか?

在学中は、就職せず大学院と資格取得のための勉強に専念していましたので、社会人の方より時間的余裕はあったと思います。
平日は、大学院や予備校の自習室で勉強し、夜に大学院の授業を受講していました。平日の授業の帰りは、電車の中でその日の授業の復習をしていました。土日は、大学院の自習室をベースにして授業を受講し、また自習をしていました。

修了後、院生同士で交流はありますか?

修了して10年以上経ちますが、今でも交流はあります。資格試験に限らず色々な目的を持ち、忙しい中でも学ぶために大学院へ入学した志し高い方々で、私にとって尊敬する先輩ばかりです。修了した今でもよい刺激を頂いていますし、教えて頂くことが多いです。また、それぞれの会社で起きた小さなことからマクロ的な問題まで、ディスカッションして気づくことも多いです。

修了後、キャリアに変化はありましたか?(大学院での2年間は現在の仕事につながっていますか?)

修了後、すぐに公認会計士の資格試験に合格することはできませんでしたが、大学院での学びは資格取得の一助になっていることは確かですし、それ以上に会計士として社会に出てから大学院で学んだ教えが活きていると思います。それは、5年間働いた監査法人においても、現職の税理士事務所においても同様です。法律、会計、税務、経営、投資(市場)、等、大学院で学んだことは、どれも身近にあるものであり、これらの基本的な考え方を教えて頂いたことは、とても大きな意味のあることだと思います。現代は変化の時代にありますので、ご教示頂いた核となる考え方をもとに、自らの知識に磨きをかけていくよう頑張っていこうと思います。

今後、受験を考えている方へのメッセ-ジをお願いします

私にとっては、大学院の2年間は人生を変えた期間だったと思います。それは、もちろん会計士になることができた、というのもありますが、それ以上に物の考え方を教えて頂いたことが大きいと思います。資格試験には、受験予備校も一つの手段で、試験合格のためには有効だと思います。私も活用しました。しかし、無事に試験に合格した後には、資格保有者としてプロフェッショナルにならなければなりません。プロフェッショナルとして判断を行う際、大学院で学んだ物の考え方が活きていると実感しています。また、教授陣や先輩、同級生と、人間関係が築けたことが財産だと思います。修了した今でも、皆さんとお会いする機会があり、良い刺激を頂いています。今後も、大切にしていきたいと思います。