実践力とネットワークを備えて中小企業診断士のスタート台に立つために
2022年3月修了(11期生)
宮前治さん
大学院への入学を決めたきっかけはなんですか?
「酒蔵を閉めることになったらしい」。2018年の夏、西日本豪雨で被災したとある町でボランティア活動をしていた時の出来事です。「日本中の酒蔵を元気にしたい!」これが、中小企業診断士として活動したいという想いが強くなった瞬間でした。そのためにも、生きた勉強をして診断士として活躍したいと、養成課程を考えるようになりました。
本学の中小企業診断士養成プログラムを志望した理由を教えてください
現役の中小企業診断士の先生が、熱心に指導してくださることに加え、千葉県中小企業診断士協会所属の現役診断士の先生方がご指導にあたられていることも、本学の魅力のひとつでした。
在学中苦労したことはありましたか?
2020年入学ですから、やはりコロナ禍と時期を同じくして大学院生活がスタートしたことが筆頭に挙げられます。入学直後に緊急事態宣言が発出され、オンライン講義となりました。緊急事態宣言解除後は、講義・実習ともにリアル開催となりましたが、新型コロナウイルスに対する情報もさまざまで、罹患リスクを考慮しながら仕事と講義を両立していくことに非常に苦慮しました。その一方で、当初不慣れなオンライン講義でしたが、グループディスカッションやプレゼンも画面を共有しながら難なくこなせるようになりました。また、実習先の飲食店には現在も顧客として通っています。時間が経ってもこうした関係が作れることも、企業実習の魅力のひとつと言えるでしょう。
進学して良かったことはなんですか?
(1)異業種交流会的な場であったこと、(2)1カ月にわたる診断実習を5回も経験できたこと、(3)2年間のスパンの中で、机上で得た知識を実際の診断実習に生かしながらステップアップできたこと、(4)コロナ禍においてオンライン業務を日常的に体験できたこと、そして、(5)現役の中小企業診断士の先生方から生きた情報を見聴きすることで、実際の中小企業診断士業務を肌で感じることができ、修了後の青写真がイメージできたことです。独立など考えていなかった私が、在学中に勤務先を早期退職するなど、こうした環境に身を置いていたことにより自然と意識に変化が生じていったと思う次第です。
また、修士論文は自身が勤務していた業界に関するテーマとしましたが、特に勤務先を退職したこともあり、自身が永年勤務してきた業界を客観的に俯瞰し、その中で自身が取ってきた行動や言動を振り返るとてもよい機会となりました。中小企業診断士の学習だけでなく、こうしたゼミ活動において修士論文を執筆する機会が得られることも、大学院ならではの魅力のひとつと言えます。
大学院を修了して感じたことを教えてください
予期せぬコロナ禍突入で、入学前に思い抱いていた学生生活とはかなり変わってしまいましたが、さまざまな制約条件の中、学生がそれぞれの経験値から生みだされた知恵を織り交ぜながら柔軟に対処していくプロセスが、非常に心地よく感じられました。この2年の間に得た経験は、コロナ禍において苦労を共にしてきたからこそ感じられる経験であったとも言えます。
また、1年次の2回目の企業実習において、恥ずかしながら体調を崩し、後半日程の一部に参加できない事態に陥り、一時は退学を決意するまでに至ったのですが、実習をご担当いただいた診断士の先生、そして同期の仲間から手を差し伸べていただけたことで、修了まで辿り着くことができました。こうした素晴らしい恩師や仲間と一緒に過ごすことができた2年間、そしてこれからの活動を共にしていく仲間ができたことは、私の一生の財産となりました。
受験を希望する方へ一言お願いします
自分自身が何を目標としてどのように過ごすかによって、得られる成果は異なってくるものと思います。2年間、決して楽な期間ではありませんが、強い意思と目的意識があれば難しいことではありません。そして何よりも、この2年間の学生生活によって自身の実力が磨かれること請け合いです。修了生および在学生一同、みなさまをお待ちしています!