藤原七重ゼミナール(現代企業研究)

事例研究を通じて、ビジネスマンの教養ともいえる経営学の知見と思考の枠組みを身につける。

研究テーマ紹介

ダイバシティ、心理的安全性、ジョブ型、リスキリング……このような単語を耳にしたことがあるひとは少なくないでしょう。その一方で、これらがどのようなものなのか、そして実際のビジネスや企業経営をどのように変えていくのかを十分に説明できるひとはそれほど多くないかもしれません。
それゆえ、このゼミでは、ビジネスの現状とトレンドに対する理解を深め、ビジネスマンの教養ともいえる知識や知見を身につけることを第一の目的としています。
第二の目的は、多くの企業の様々な工夫や戦略的な取り組みの事例を知り、それらを通して、企業や組織の行動、それらをとりまく環境に対する理解を深めることです。とくに、この数年間は、イノベーションともいえる新規性の高い製品やサービスの普及に注目して、ゼミでの学びを進めています。実際、多くの企業がイノベーションの創出に力を入れており、新規性の高い商品やサービスを提供すべくしのぎを削っています。しかし、成功するものは極少数に過ぎません。では、新しい商品やサービスが社会に受け入れられるか否かを左右するものはどのような要因なのでしょうか。こうした点を、理論を学びつつ考察していきます。
ゼミの活動を通じて、さまざまな分野の多くの企業行動の事例を知り、それらを経営学の理論をベースに読み解くことで、社会に出て働く際の糧となる考え方や思考力を身につけることができるのではないかと考えています。

活動紹介

  1. 経済やビジネスの動向に目を向ける。
    卒業研究および就職活動に向けて視野を広げてもらうために、毎時間ゼミ生自身が関心を持ったビジネスに関するニュースを報告してもらっています。それに対して、こちらからは関連する経営学の研究紹介やトレンド等をコメントしています。あわせて、資料づくりやプレゼンテーションに対するフィードバックも行います。(希望者には、良かった点や改善するとよい点などについて、別途詳細なコメントを送っています。)
    さまざまな講義等で学んだ理論や知識を活用して分析を加えてくる学生や、自分の好きな企業や志望する業界のニュースを集めてくる学生、あまり知られていない企業や先進的なビジネスを探してくる学生、実際に店舗等にまで足を運び、ビジネスモデルを確認してくる学生など、取組はさまざまです。教員の私も知らなかったような興味深い事例等を取り上げてくれる学生も多く、毎回の報告を楽しみにしています。
  2. ビジネスケースを通じて実際の企業の取り組みや活動の一端に触れ、考察する。
    2年次には、企業が提供しているIRデータや各種統計資料、図書館のデータベースを活用して資料を収集し、企業研究や業界研究を行います。
    3年次からは、図書館のデータベースサービスを利用して、「一橋ビジネスレビュー」等に掲載されているビジネスケースを輪読します。あわせて、テーマと関連する基礎的な文献を読み解きながら、それぞれがビジネスケースを読み、考察できるよう導きます。
    4年次は、これまで学んできた内容をもとに、各自の興味・関心に従って卒業研究を執筆します。

その他の活動について

ゼミの時間は集中して学び、あとはそれぞれの自主性を尊重するという原則で運営しています。
それゆえ、学業以外の活動については、学生からの自主的な企画・発案に任せています。学年をまたいだ飲み会の開催や、学園祭や球技大会、ビジコンに参加した学年もあれば、個々人もしくは学生同士で楽しんでいた学年もあります。もちろん、学生からの要望があれば、随時コメントや手助けをしますし、教員も飲み会等に参加します。
なお、藤原ゼミでは、上級生が下級生のゼミのフォローをする慣例があります。とくに、2年次のゼミでは研究基礎より一段進んだスキルが求められますが、教員一人ではなかなか十数名のフォローに手が回らないため、1~2名の3年生にはSA的なお手伝いをお願いしています。(無給ではありません)また、進学や就職、インターンシップ等について、先輩から経験談やアドバイスを聞く機会等も設けています。

担当教員